カシオが [ 数値 ] [ 1/x ] [ x^2 ] を認めない理由を考える.その3 / CASIO fx-915ES,Canon F-789SG,SHARP EL-509J
その理由はこれだろう.
表示された数式をみると不正解を返している.( ようにみえる. )
これで理解できた方は以下を読む必要はない.
きっかけを与えてくれた Zak さまに感謝します.
過去記事 その1
過去記事 その2
zak さまの コメント
走行中の車内撮影の為 手ブレご容赦.
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1枚目の写真は Line モードにした
CASIO fx-915ES
やらせた例題はこちら
2√((1/8)^2+(1/12)^2)^-1
(8の逆数の2乗に 12の逆数の2乗を足したものの逆数を開平して2を掛ける.) ( 例題G1-1 )
これはとても良い例題だ。
fx-915ES は,Line モードに切り替えると 逆数キーの直後に [ x^2 ] キーの入力を認めるという過去の構文を使っている.
したがって数式の解に誤りがあるようにみえる.
( 1枚目と同じ写真 )
おわかりだろうか.
カシオとほぼ同じ構文を持つ Canon F-789SG に,例題G1-1 をやらせたものがこの写真だ.入力を蹴られるCASIO機の代理をやらせている.
数式をすべて表示しきれていないのが残念だが,隠れている√内の右肩に [ ^-1 ] がある.正解を返している.
ではこれはどうだろう.
隠れてしまっているが √内の右肩に [ ^-1 ] がある.一見同じようにみえてしまう数式の正解を返している.
この時にやらせた計算は,
2√((8^-12)+(12^-12))^-1
8のマイナス12乗と12のマイナス12乗を足したものの逆数を開平して2を掛けたものだ.
( 例題G1-2 )
これは数式通り方式からの問題点である.
一見すると同じ数式から2つの解を吐き出しているようにみえる.
違いは指数関数の右肩部分で,
-1 2
-12
だ.PC上では半角スペースだが,電卓の液晶ではドットセグメント1個分である.実に紛らわしい.
Canon F-789SG はそれでも入力支援として Math モードで [ 数値 ] [ 1/x ] [ x^2 ] を認めている.
関数電卓では普通,解が得られればよいので,チャチャッと入力できる Canon 機の方が断然使いやすい.数式の検証はまず行われない.
SHARP と TI は入力補助として括弧の自動挿入を行うのでこのような問題が起きない.
カシオは fx-CG20 というグラフ関数電卓を持っており,私はそのデモ機を使った時に,
[ 数値 ] [ 1/x ] [ x^2 ]
という入力を認めていない事を確かめた.
グラフ電卓となると,PCとリンクしてナンボの世界だろうから,上述の問題はマズいのだろう.
好意的に評価して,グラフ電卓のシェアは海外の方が圧倒的に多いだろうから,その根本のプログラムを全て書き換えて・・・( 以下省略 )
CASIO はミスを起こしやすい入力補助を嫌う.
ということで.
さすがに 2011年の 6÷2(1+2)=? 問題については開き括弧自動挿入で対応したがこの時に上位機種がどのようになったのか・・・(以下省略)
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