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2012年7月16日 (月)

ラストアンサーの迷走と,表示される内部桁数を求める無意味. / カシオ 数式通り入力タイプの関数電卓 fx-4500PA

ラストアンサーの迷走 / カシオ 数式通り入力タイプの関数電卓 fx-4500PA


写真は,

CASIO fx-4500PA

1992年頃には存在していたようだ.
この系統の末期のモデルだ.

[x^y] の表示がかわいいではないか.

数式通り入力タイプ.上の段がドットマトリックス.
下段の解答エリアは7セグメントの異色な液晶ディスプレイを持っている.

おそらくは4000系統の最後のモデルだが,まだ数式通り入力タイプとして未完成のままだ.プログラムも組める上位の機種なのだが.

手帳型ケースに収まる関数電卓の末期のモデルといっても良いだろう.

現在の視点でみると いろんなところがチャーミングなので,結構持ち歩いて楽しんでいた.

マニュアルは製本してあり,おそろしい程その内容は懇切丁寧だ.
数式通り入力タイプは まだ提供者もユーザーも未体験ゾーンだったらしい.


さて本題.

チャーミングなコイツをあまりおとしめたくないし,面倒なのであまりやりたくはないのだが,私的には通らねばならない.



ラストアンサーの迷走 / カシオ 数式通り入力タイプの関数電卓 fx-4500PA

上の写真(最上段と同じ)は 2番目の例題をやらせたところでもある.
(4/3)πr^3=1000 の時,r を求めよ.
(例題R1-1)
半径rの球の体積の公式だ.
そして得られた解答で,設問の 1000 を得られるかどうか検算する.

r を メモリA にストアして
正解の [1000] を返せないのだ.
やり方によってはもっと誤差が大きくなる.




ラストアンサーの迷走 / カシオ 数式通り入力タイプの関数電卓 fx-4500PA

(ご推察の通り,正解を返す方法はもちろんある.)



この関数電卓は1番目の例題,
2√((1/8)^2+(1/12)^2)^-1
(8の逆数の2乗に 12の逆数の2乗を足したものの逆数を開平して2を掛ける.) (例題G1-1)

の答えを,なんと関数電卓ではない普通の10桁の電卓と同じ精度で返すのだ.

標準入力タイプのように数式を分割しながら入力すると,途中で桁落ちしていくのがわかる.
本機は演算評価の [=] を使った後に演算キーを叩くと,数式エリアに [ANS] ではなく 10桁の数値をプレイバックし,
ラストアンサーキーを叩くと [ANS] を利用するという二刀流である.
ちなみに数式リプレイは前回の1回分のみ である.
再利用に価値のないラストアンサーより,数値を再利用するこの方式の方が良いと思う.
たとえ循環小数を含んで冗長になったとしても.

この時期,カシオには迷いがあったのだろう.どちらも未完成である.



現在の標準的な関数電卓なら表示は10桁でも内部では12桁以上で処理している.
しかし本機は本当に10桁のままで処理している.
これが第一の欠点



遅くとも1979年に標準入力タイプの関数電卓を完成させたカシオだが,こと 数式通り入力タイプの開発には右往左往しているのが私のような素人でも判る.
この時代の関数電卓で育った人材達は,さぞや苦労をしただろう.その分 成長した人材達かもしれない.



第二の欠点は数値の丸めのバグだろう.

解の下方2桁程度の誤差はどうでもよいと思っていたが,そうでもないらしい.

再度の登場だ.2番目の例題
(4/3)πr^3=1000 の時,r を求めよ.
(例題R1-1)
半径rの球の体積の公式だ.
そして得られた解答で,設問の 1000 を得られるかどうか検算する.

この例題に出会わなかったら判らなかった事だ.

解答の一例をあげる.
数値を数式通りに入力すると正解に近い解を返す.

[SHIFT][三乗根][1000][分数キー][(][4][÷][3][×][π][)][EXE]

答え:6.203 504 909
10桁で返す.

機械にも得て不得手がある.数式通りに入力するには頭の中で正しく数式を展開しなければならない.

括弧はあとから入力するのが面倒である.正解に辿り着くのは意外に簡単ではない.
この問題は標準入力タイプの得意な問題ではある.
この問題を補完するためにTable機能的なモノが生まれたのではないだろうか.
標準入力タイプなら方程式は苦手ではない.



しかし,しかしである.

縦からでも横からでも斜めからでも同じ解に辿り着いて欲しいと思うのは私だけだろうか.

球の体積が 1000 というキリの良い数値でなかったら気付かなかった問題.




本機で色々と入力してゆくと3種類の解に辿り着くようだ.

6.203 504 908 98
6.203 504 908 65
6.203 504 908 86

数式に
[×][1000][-][6203]
を追加する事で表示桁を12桁に上げた.つもりだった.ここでつまづいた
数式通りに入力して得た解r=

6.203 504 909(←10桁)

で 1000 に書き戻せるのだが,
半径rを直接入力
6.203 504 9   → 999.999 995 6
6.203 504 91  → 1000
となる.以下は10桁以上なのでメモリを利用している.
本機は[SHIFT][2ndF][ALPHA]の3種類のシフトキーがあり,今回は逆らわずにきちんと使い分けている.
ストアしたメモリの解は3種類とも一見同じ

6.203 504 909(←10桁)

なのだが,メモリを利用すると返す答えが違う.初めは打鍵ミスかと思ったがそうではないらしい.

これだけでも立派なバグではなかろうか.

メモリの中身は12桁で保持しているらしい.
[ALPHA][メモリ][×][1000][-][6203]で下2桁を確認する方法をとった.
確認した12桁で演算結果を示す.
6.203 504 909 → 1000
6.203 504 908 → 999.999 999 5
となる.おかしくないか?
先ほどの9桁直接入力で
6.203 504 91  → 1000
なのだが.

続ける.
6.203 504 908 65→999.999 999 8(メモリKに代入した値を利用)
6.203 504 908 86→999.999 999 9(メモリNに代入した値を利用)
6.203 504 908 98→1000(メモリMに代入した値を利用)

普通にリコールして確認できる10桁の値は同じ
6.203 504 909
なのに,それぞれ違った解を返して良いのか?

数値の端数処理のバグといってよいだろう.



これは あの fx-310 を作ったチームとはまるで違う.穴だらけだ.かなりひどいものだ.






同時に判った事だが,関数電卓は内部精度の桁数で正直に演算しているワケではないようだ.

これ以上は関数電卓のアルゴリズムやらコーデックやらを学ばなければ理解不能だろう.
私はここまでで手を引く事にする.




カシオ fx-4500PA
数式通り入力方式の最後の手帳型プログラム関数電卓である.


コイツは計算尺に近い.

サッと取り出してチャッチャと計算すると...

「だいたい 999.9」

かわいい奴である.



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数か月前になるが,カシオの fx-5800P と CG-20 の実機に触れる機会を得た.
大型量販店のディスプレイ品.この店舗はたびたび利用しており,ディスプレイ品なので問題はないだろう.

5800P → CG-20 と入力方法が厳格になっている.言い換えれば,標準入力の入力法は通用しない.
数値解析には,数式を分割されてはたまらないのだろう.


8の逆数の2乗
標準入力なら
[8][x^-1][x^2]
で良いが,5800PやCG-20は括弧を使わねば入力できない.

標準入力方式は,すでにカシオが関数電卓の入力法としては放棄した方式なのだと再認識した次第.


惜しい。あまりにも惜しい。

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Calculators」カテゴリの記事

コメント

 関数電卓の歴史がよくわかりますね。メーカーの考え方、歴史がわかります。個人的にはfx-CG20が欲しい・・・(´∀`)

私も CG-20 が欲しがったのですが、実機に触れて
必要ない
と想いました。
重くてデカい。入力は面倒。
価格がこなれたら購入を再検討しても良いかなぁ。

4500Pは発売当初は結構期待して買ったんです。
4000Pよりステップ数が倍になっていたし、4000Pの超モッサリ動作から開放されるかもと。
でも、プログラムが更に独自言語になってて動作もいまいち。
2年くらいは我慢して使ってましたが、電池を入れ替えても「LOW BATTERY」が消えなくなって
使い物にならなくなったので切り捨てました。
当時の私は関数電卓としてではなくて、プログラミング環境として見ていたのでこの時にはかなり醒めてしまったのかもしれません。
そのあとはHP200LX、Pilot1000、WInCEなど小物を渡り歩いてまた(関数)電卓に戻って来ました。

>for3K さま
なるほど。hp200 に向かう気持ちがわかる気がします。
私などは MSX を少しだけかじってから中間が抜けて急に WinCE に着地してしまいました。

http://casio.jp/dentaku/sp/casiomini40th/

カシオミニ40周年キャンペーンを始めました。

情報 ありがとうございます。よそ見してました。(笑)
キャンペーンサイトにいってみます。
400個では私は当たりそうもないです。くじ運悪いので。
CASIOの電卓、既にたくさん買っちゃいましたので、あとは DW-120 だったかな?加算器式のアレを残すのみですね。私的には。

でも、その前にオーダー入れた一機が、いまだに届かないのよね。着払いだし。・・・そうか。このCASIOのキャンペーン潰しの戦略か。


藤堂さまのブログに行ってきました。カキコできないので、こちらにて。

>ぜひ先輩方の努力を後輩に受け継げるような世の中にしたいものだ。

まったくもっておっしゃる通りです。

 ブログ感想ありがとうございます。実は出会い系サイトのスパムが一時期ひどすぎて、コメントを制限しています。

 1台換算機能付きのカシオのポケット電卓SL-660Aを購入しました。これで応募した見ようかと。あたるかな。
 
 着払いの電卓と、DS-120TWが手に入るといいですね。

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