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2012年7月 4日 (水)

関数電卓完全復活顛末記 その4 / CASIO fx-310

関数電卓完全復活顛末記 その4 / CASIO fx-310


ファンクションキーエリアの3段目を見ていただこう.


左から

・分数キー

・スタックエクスチェンジキー
 表が Xスタックと yスタックの スタックチェンジキー
 裏が Xスタックと独立メモリのスタックチェンジキー

・括弧キー
 表が 開き括弧
 裏が FIXキー. 小数点の表示桁設定.固定小数点の FIX .

・括弧キー
 表が 閉じ括弧
 裏が SCI キー.サイエンスモード.

・メモリストアキー
 表がメモリストア.
 裏が小数点設定をノーマルに戻すキー.

・メモリリコールキー
 表がメモリリコールキー
 裏が ENG キー.3桁区切りのエンジニアモード.

なくても良いキーもあるが,スタックチェンジキーが表にある関数電卓は少ない.昔はたくさんあったと推測している.

Xスタックとメモリのスタックチェンジキーは旧い設計だ.メモリが貴重だった時代の工夫が涙ぐましい.



旧い で大事な事を思い出した.

バッテリーは LR-1130 を2個使う.

購入時に店主様が LR-43 を入れてくださった.電圧は同じなので作動していたが,for3K 様のご指摘通り LR-43 は LR-1130 より厚い.
この薄い関数電卓で ミリ単位の誤差は致命傷となる可能性が高かったが,当時のカシオの品質のおかげで,電池蓋は割れずに済んだ.


以前,カシオの電卓はメモリを消さない と書いたが,この時代の電卓には必ずしも当てはまらないらしい.
スライドスイッチをOFFにするとメモリは消える.
基本設計が旧いので,バッテリーを相当喰うのだろう.

私はもっぱら スライドスイッチはオンにしたままで オートオフ 機能を使っている.これだとメモリは消えないし,スタートも速い.バッテリーの減りも速いだろうがね.


それからもうひとつ.

本機には %キーが ない


関数電卓はこれでいいと思うが,こののちに復活するのは,ユーザーの声に惑わされたからではないだろうか.



この CASIO fx-310 は 標準入力タイプの関数電卓として すでに完成の域に達している.これを使っていると,カシオが標準入力タイプの関数電卓をもうラインナップに持たない理由がわかる気もする.

例をあげてみよう.

2番目の例題
(4/3)πr^3=1000 の時,r を求めよ.
(例題R1-1)

をやらせてみる.
答え: 6.2035049

ディスプレイが8桁なのでこうなる.

この例題は頭の中であまり数式を展開せずに 電卓に入力しながら半径 r を求めていただきたい.

打鍵例
[4][÷][3][×][π][÷][1][0][0][0][x <-> y][=][INV][X^1/y][3][=]
答え: 6.2035049

他にも 逆数キーを使う方法などもある.

左項を右に持っていく
[1][0][0][0][÷]
とやると括弧が必要ではないか と頭を使う.(上級者は苦しまないだろうが.)

3乗根のところで
[x^y][3][1/x][=]
としても良く,このへんが標準入力タイプの愉しいところ.



評価すべきは,少なくとも 1979年の時点で端数処理が完成している点.

返した答えを逆算すると,きちんと
1000
を返す.

どの打鍵法を用いても,誤入力していなければ 数値 [1000] に必ずたどり着く.

正解の判らない現場で検算で確信が持てるアドバンテージは大きい.


本機の ディスプレイでは8桁表示だが 内部では数値を11桁で保持している.
この時例題の打鍵法の違いで端数に誤差が生じ,
6.2035049087
だったり
6.2035049088
だったりする.

だが逆算するときちんと
1000
を返す.

当たり前といえば当たり前の話だが,ここで比較対象は hp である.括弧のネストに苦しまない RPN 入力が本領を発揮するだろう.

ちなみに発売年次はWikipediaによると以下の通り.
12c 1981年
15c  1982年
35s  2007年

カハン教授のアルゴリズムでは逆算すると
1000
を返さない.(面倒なので結果は書かない.)


球の体積という一見単純な問題だが,検算で書き戻せない電卓と,スパッと [1000] を返す電卓と あなたはどちらを選ぶだろうか.
どちらが精度が高くみえるか? である.


カシオは精度の高さ(と おそらく低価格)で勝利したのだろう.


しかし,勝者カシオはこののちの数式通り入力方式で落とし穴にはまる.

2番目の例題の書き戻しで
1000
を返せなくなる.
この時代のカシオの数式通りをあまり所有していないが,確かに存在する.


勝者カシオは数式通り入力方式で苦労するのだ.


それはさておき fx-310 である.

関数電卓として私にはこれで充分に思える.是非カシオさんには fx-310 を復刻していただきたいと望む.

機能と基本性能とサイズのすべてで合格だ.

ハードケースより,手帳型ケースの方が使い勝手が良い.

関数電卓の手帳型タイプの再販を望む.



それまで,斜めにディスプレイを見ながら愉しむか,液晶を修理するか.


時間をこじ開けて 液晶の修理にトライするつもりだ.




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コメント

 まさに答え一発!な面白い記事でした。関数電卓に%はいりませんね。
 この時代の電卓はよかったですね。復刻したら買いに行きます。カシオに要望をだそうかな。

自分はマイ・ファースト電卓がCASIOだったため、割とCASIOが好きなほうなんですが
カシオ方式の%だけはなじめません。
1000円の消費税込みを求めるのに「1000×5%+」というオペレーションはすんなりと打てませんね。
標準電卓の時代はこれで何とかなっていましたが、数式通り入力や、数学自然表示入力ではついに破綻してしまいました。
もう完全に「×1.05」が当たり前になってます。(税率は近いうちに変わりそうですが)

ところで、もうちょっと大きな全体写真を見せてください。(今後に期待ですか?)

>藤堂俊介 さま
お褒めの言葉 ありがとうございます。
某hp みたいに復活してほしいものです。
と、ここで叫んでいても始まらないので、カシオに要望出します。

>for3K さま
守るべき伝統やルールもあるでしょう。カシオのその長い歴史をたどってみるとその苦労もいかばかりだったか と思います。
しかし、カシオの%キーは多機能過ぎです。(使わなきゃいいのですがね。っていうか、肝心な時に使い方忘れます。)

過去に書きましたが、カシオは数式通り入力タイプや数式自然入力タイプで、それまで長く守り続けたルールを、自らの『構文エラー』で葬り去りました。
見事な決断だったと評価します。
例外処理も可能だったハズです。

あとからアレコレいう私などと違って、断腸の思いだったのでは とも思います。

ところで、次の記事あたりで大きな写真にしますね。

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