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2012年6月13日 (水)

メモリ([M+]キー)がない電卓の本気度 / CASIO ツイン液晶電卓 ミエミエくん の一番小さいヤツ MV-220W

メモリ([M+]キー)がない電卓の本気度 / CASIO ツイン液晶電卓 ミエミエくん の一番小さいヤツ MV-220W

左は
CASIO JS-10L

往年の雰囲気の日本製の電卓.いたって普通で さしあたって魅力的なデザインではない.


右が今回の主役
CASIO ツイン液晶電卓  MV-220W

ミエミエくん という名前までもらっている.大中小の3種類ある.
型番は面倒なので,大,中,小にしておく.
大 と 小 はキー配列がほぼ同じ.左手入力対応.
中 が右手入力用.

私は左手入力の訓練の為に一番小さいヤツにした.本当は大きいヤツが良いのだろうが,高い.


JS-10L と ミエミエくん の2機を並べてみてはじめて似ている事に気付いた.


ミエミエくん は ツイン液晶電卓 というくらいなので,デザインの最大のポイントは,液晶ディスプレイが2つある事だろうか.

こういうのはキワモノにしか見えない.私は暫くスルーしていた.


ある日、目的のモノに出会えず、 わざわざ出掛けた記念に仕方なく消去法で試しに(←これで良いのか と自問自答。。。)買ってみた。
で、JS-10L と並べて記念に写真を撮ってみた。
で、その写真をみて気付いた。

「カシオはひょっとして本気ではないのか。」



JS-10L は,その盤面サーフェスにアルミニウムのプレートが奢られている.メイド イン ジャパンのこの年代の電卓では普通である.

ミエミエくんは時代もあろう アルミニウムのプレートではなく,樹脂のサーフェスだが,洒落たパールホワイトで化粧している.
なかなかに上手く 往年のジャパニーズデザインを踏襲しているようだ.
あえてこのデザインを選んだのだろう.
ミエミエくん 中 ならプロポーションも似ているだろう.

もし,あなたが実機を手に取ったなら,側面や後頭部を見てやって欲しい.そこには美しいアールが存在する.そこにもカシオの本気が見える.



さて,本題に入る.
私の注目する本機の特徴は
1.メモリキー([M+]キー)がない
2.メモリを 見える化 した
3.謎の数字が出てこない.

の3点だろう.
本機は増殖するメモリアレルギー対策電卓である.


この電卓,どこにも [M+] キーがない.その上,マニュアルにも『メモリー』の表記がない.「メモ」と「コピー」で表現されている.
アレルギー対策は徹底してやらねばならない.
ストアされた数値を「メモ」
メモリにストアする事を「コピー」
と呼んでいる.
「コピー」はメモリの上書きだ.
関数電卓ではない普通の電卓でメモリの上書きをする機種は稀だ.

日本発の電卓から [M+] キーが消えたのだ.約40年ぶりの大英断であろう.
(※注 マニュアルの [GT] グランドトータルのところに唯一「メモリ」の文字がある.)



1時間ほど使ってみた.
従来のモデルとどちらが使いやすいかといえば,[M+] キーを多用する場面ではさすがに従来のモデルの方が速いが,私なら断然 ミエミエくん を選ぶ.
メモリが常に見える事がアドバンテージとなる.
(※注 メモリ機能は当然あるのだ)

計算しながら上下のディスプレイを自在に行き来できる.応用範囲は広い.
数値を「コピー」する前に演算キーを押し下げておけば,ストアされている数値に指示した演算をする.
つまり
[M+][M-][M×][M÷]
が選択可能である.
こりゃ 便利.


詳しい使い方はマニュアルに譲る.



ディスプレイはそれぞれがメモリであり,計算機である.
「コピー」キーで数値を他方に一時保存する.
[計算切換] キーで上下のディスプレイのどちらの数値を利用して演算を続けても良い.

ディスプレイの切換の時にシンボルが点滅して,どちらのディスプレイを使うか知らせてくれる.
点滅中にも入力は可能で,慣れれば点滅が止まるのを待つ必要はない.

数値の受け渡しは「コピー」キーで行う.
他方より受け取った数値は「メモ」としてメモリストアされる.



以前に書いたように、[M+] キーには
『ここまでの数式を評価してメモリに加算せよ』
という指示が書かれている.
つまり【[=] キーを省略できる】←→【[=] を打鍵してはならない】というややこしい機能を持っている.
なので,誤った操作でいきなり数値が変わる(ように見える)事があり,ユーザーにそれなりのスキルを求める.

この ミエミエくん には [M+] キーがないので,そのような事は起こらない.

さらに,メモリの受け渡しは随所可能のようにみえるが,定数計算モード中には受け渡しできない.
ここはこの処理が正しいだろう.実に良く検証されている.

私的には,ユーザーの陥りやすい電卓の ほころび が気になるが,作為的に作り出す事には今のところ成功していない.



ここまでくると2つの望みがある.
・「メモ」機能を利用して検算ができるが,メモリストアを必要とする演算の検算はその構成上 出来ない.
こうなると,見えなくても良いので,もうひとつメモリが欲しくなる.

・関数電卓バージョンも見てみたい.




カシオの重要な思想である

『メモリは明示的に消さない限り消えない』

は 守られている.
但し,下方のサブディスプレイに残した時に限る.
メインディスプレイにコピーを残しても電源オートオフで消えるので注意.



最後に

ユーザーが即時乗り換える事はなかろう.
しかし,ユーザーインターフェイスはこちらの方が優れている.
方向性は徐々にこちらに向いてくるだろう.
数年後に,この仕様がシェアを拡大しているだろう.

このモデルがスタンダードモデルとなるか.
過去のレアモデルとなるか.

選ぶのはユーザーである.



どちらに転んでも,コレクションに加えておく価値はある.



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Calculators」カテゴリの記事

コメント

 ミエミエくんの性能は素晴らしいです。久々いい電卓を出してくれました。

>藤堂俊介 さま
ミエミエくん を早い段階で取り上げていらっしゃいましたね。
選球眼 流石だと思いました。
良い電卓だと私も思います。

 カシオの電卓カタログ見て、これはいいのが出たと思いました。
 購入したのは去年の秋ですが、気に入って使っています。

>藤堂俊介 さま
流石ですね。
私は買うまでコレの良さをわかりませんでした。

ところで、電卓博物館をお持ちだったのですね。私の頭の中ではリンクしていませんでした。
メディカ20 を確認しました。私が見たモデルだったようです。
ちなみにコレのユーザーは非常にスキルが高く、人柄が良く、人望もありました。

 《電卓博物館》ご覧になりありがとうございました。コレクションの変化に伴い作り直しています。気が向いたときに更新しています。
気長にお待ちください。
※本当はけが療養中で、箱に入れて保管している電卓が取り出せないだけ・・・。(´∀`;

 Hagyさまの情報、大変役立ちます。ミエミエくんこれは素晴らしいです。

>藤堂俊介 さま
実は 博物館はググって何度か訪問した事がありますが、まだチラ見でして、のちほどじっくり拝見させていただきます。
ゆったりいきましょう。

お褒めの言葉 ありがとうございます。
私の情報が役立つとするならば、門外漢の想定外の嗜好もとい思考がユニークなのかな。 と思います。

 電卓・文房具のさまざまな見方があって、感心させられます。
 ゆったりといきましょう。

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