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2010年6月

2010年6月30日 (水)

『日本を代表する3社のどの万年筆を選ぶか』シリーズのカテゴライズ&リナンバー

『日本を代表する3社のどの万年筆を選ぶか』シリーズのカテゴライズ&リナンバー
ある日の思いつきの上に、拙い知識で書き続けている 『日本を代表する3社のどの万年筆を選ぶか』シリーズ の カテゴライズを新規に作製し、リナンバリング致します。

見返してみると、ここまで8エントリでしたが、ナンバーの振り方がおかしいので修正します。(←こういったデータ管理が不得手である事をあらためて証明....)
 
 
 
トップ画像は、私のオフィスを飾った美しい芍薬。
大きさ比較に、パイロットの ウィリアム・モリス コレクション 万年筆。

2010年6月26日 (土)

イチローと万年筆

イチローと万年筆
はじめに おことわり。

イチロー選手が万年筆を使っているかどうかは知らない。
 
 
 
あるインタビューで あの イチロー選手が答えていた。 
 
彼は決してバットを変えないそうだ。
 
 
私の拙い野球の知識では、バッターはその日の体調やその他の条件などに合わせて、重さやバランスの違うバットを使い分ける場合がある。

しかし、イチロー選手は
「僕はバットを変えない。」
と言い切る。
 
 
ほとんどの選手は打つためにバットを変える。イチロー選手は打つためにバットを変えない のだ。
 
 
彼は言う。
「バットは変わらない。打てない時に変わっているのは自分自身だ」 と。
 
さらに
 
「打てない事をバットのせいにはしない。」
「一度 良いと思ったバットを変える事はしない。」
 
そういった主旨であった。 
 
 
これには唸った。
 
 
さすがに世界最高レベルの超一流のプレイヤーである。
 
 
 
彼はコンディションに変化が起きないように毎朝同じ食事を摂っている。 のは有名だ。
朝食は夫人の作ったカレーだと聞く。(昼食と夕食については知らない。)
 
 
全くの偶然だが、この点は私も同じ事をしていた。
もうかれこれ10年くらい 昼食のメニュー(と量)はいつも同じである。

イチロー選手の真似をしたわけではなく(ひょっとして 私の方がキャリアが長かったりしたら... ちょっと嬉しいのだが....)、

午後のコンディションが昼食の内容や量で変化するのを嫌って、いつの間にかの習慣になっていた。
仕事を完遂するためには、常に安定したコンディションを保っていたいのだ。
 
 
 
さて、万年筆のコンディションが日によって変わる という感覚がある。
 
確かに 紙面が変わると全く別物になってしまう万年筆は多いが、これは当然の事として、
(ラミー サファリ などは紙面の変化にあまり影響されない万年筆だね。)
気圧・気温や湿度の影響は確かにあるようだ。
同じ紙でも湿度による変化を気にして筆記具をセレクトする人もいる。
キリがないので、私はこれについては あまり気にしないようにしている。そして今のところ それに成功している。
 
 
しかしながら、日によっては 昨日はあれほど使いやすかった自分の万年筆が、今日はこんなにも使いにくい。 などという事がある。
 
実は 万年筆の変化よりも、使い手である生身の人間の変化の方が はるかに大きいであろう。
 
 
 
過日、仕事用の万年筆がどれも手に合わずに苦渋した。
結局その日は、BiCの4色ボールペンが一番使いやすかった。
(ちなみに、クリップボードの紙面にグリグリ書いて気持ち良いのが、太字の油性ボールペンの好きなところ。)
 
 
 
たぶん以前の記事にチラリと書いたが、 ある日、純正のブルーブラックを入れた PILOT CUSTOM 742 WA
(パイロットの カスタム742 のペン先は ウェーバリー )

は、筆圧を下げると素晴らしく滑らかになり、グッと良くなった。
ペン先がしっかりとしているのにつられて、かえって筆圧が上がってしまっていたようだった。

まだまだ未熟者である。
 
 
それから この特殊なペン先を持つ 超実用的な万年筆の使い方が自分なりにわかった。

現在の仕事中のメインの1本になった。

仕事の記録も 会議の資料への書き込みも、
中字幅のウェーバリーは手帳には太いが 裏書きにも強いので、手帳にも細かく書き込める。この1本で仕事には事足りてしまう。
 
 
現在はインクを純正のブラックからブルーブラックに変更している。
私のフィールドでは、どの条件下でもカスレなど全く起こらない。
インクフローも良い。
どんなに速く書いても、インクが途切れる事はない。描線が妙に変化してしまう事も ない。
面白味にはやや欠けるが、ビジネスパートナーには最適である。
 
 
ただしこのペン先は、ペンの【入り】が難しい。
どの方向から入っても、どの方向に抜いても なめらか過ぎて【タメ】や【止め】が利きにくい。

このペン先で美しい文字を書く事は、乱筆の私にとっては不可能に近い。
 
 
 
パイロット カスタム 742 WA は、私にとっての 【仕事の時のこの1本】 になる気配。
 
 
 
と ここまで書いておいてのトップ画像は、セーラー プロフィット 旧タイプ 14Kニブ。

今では懐かしい 錨マーク と ペン先の表情の 特に付け根付近が 良い感じに熟成中。
ケータイに装着するマクロ接写用レンズのテストを兼ねて。
なのですが、実物を表現しきれないのが残念。

写り込んでいる赤い光は、ケータイのカメラ作動を知らせる警告ライト。

2010年6月20日 (日)

Pentel 万年CIL 赤軸 / 変身ロボット

とある文具店。
 
 
店主様がとにかくやたらに話しかけてくる。
じっくり物色…もとい宝探しが出来ない。
 
 
次の仕事の記録用ノートは、この店の マルマンの『ボストン ノート』のB5に決める。

『ボストン ノート』は、表紙・裏表紙ともに硬い造りなので、片手持ち立ち書きの私の理想的なリングノートの条件を満たしている。
 
 
 
この文具店では、商品であるこれらのリングノートのリングが 棚の上で互いに干渉して傷まない様に、キチンと互い違いに重ねてある。
 
こういうキチンとしたお店には、私にとっての宝物は存在しない確率が高い。
 
 
店主様の 必殺話しかけ攻撃 をなんとかかわしながら、什器から頭だけ見えている旧いペン達を引っ張り出す。
 
 
「あるねぇ。」
 
 
そんな中からこの1本。
 
 
Pentel 万年CIL 赤軸 / 変身ロボットヒーロー 
【Pentel】
ぺんてる
 
【万年CIL】
まんねんしる
 
 
 
これはそんなに珍しいモノではありませんが、なかなか縁がなく 最近ようやく見つけました。
 
キャップ式のシャープペンシル完成型の元祖 かな。
 
 
Pentel 万年CIL 赤軸 / 変身ロボットヒーロー 
かなりカッチリと嵌まったキャップを抜くと、赤い樹脂製シャープペンシルの駆体が出てくる。    

もちろんこれだけで、シャープペンシルとして使えます。
尻軸のドーム状のボタンをノックすると、芯が繰り出されて出てきます。
Pentel 万年CIL 赤軸 / 変身ロボットヒーロー 
 
ぺんてるの M.P は 個体差が少なく、常に適切な長さで芯が出てきます。

私にとって、M.Pは2回ノックで芯がちょうど良い長さに繰り出されるのが選択の条件。

国産M.Pの中でも、私の知る限り ぺんてるのM.Pで、2回ノックで芯が長すぎたり足りなかったり という 使いづらいモノに出会った記憶がありません。
(もっとも 数本から選べる時は、必ず芯の繰り出しテストと、ノック感とノック音のベストな1本又は数本を選択しますが....。)
 
 
ここのドーム状のノックボタンの根元部分を分解すると、芯が詰まった時に使う クリーニングピン がちゃんと装備されています。
予備の芯はここから充填します。
 
 
 
この駆体の尻軸部に 抜いたキャップを嵌めると、キャップの頭から 新たにノックボタンが現れます。
Pentel 万年CIL 赤軸 / 変身ロボットヒーロー 
このノックボタンを引っ張ると、こちらにはちゃんと消しゴムが装備されています。
 
 
 
キャップはステンレス製ですが、近年ではあまり見かけない加工方法。

樹脂コーティング。

クリアな樹脂でステンレス製のキャップをコーティングしてあります。一時期普及していた方法。
 
ステンレス製のキャップ(のクリアなコート)はうっすらとあめ色に変色しており、歳月を感じさせます。
 
実は 見つけた時に、ホコリと汚れだと思っていました。帰って磨いたらピカピカになると。

ところが、拭いてもこすっても、一向に綺麗にならない。

ルーペで観察して、クリアコートに小さな無数のひび割れが入っている事を知ったという次第。
 
 
 
樹脂製の赤い(というか朱色がかっている)駆体の中の中軸(芯ケース)から先端部のチャックまでは当然スチール製。
素晴らしい造り込み。

軸が樹脂製でも 中軸が金属製なので、剛性が高く、ノック感も良い。
もともと、ぺんてるのM.Pはノックの時にカチカチと小気味良い音が鳴るように作られています。

このペンにはぺんてるらしさが出ています。
 
 
 
男の子にとって、このような仕掛けや 形態の変型するさまは、メカニカルなロボットや それに装備されている秘密兵器のイメージ。
イメージを膨らませて遊べる愉しい文具でありました。
 
 
 
【トランスフォーマー】のCGの威力は凄いが、私にとっての『変身ロボット』はこのくらいで充分だ。

2010年6月13日 (日)

パイロット ボーテックス / パイロットの携帯型万年筆の進化 その2

パイロットのショートボディの万年筆

【VORTEX(ボーテックス)】

ペン先はステンレス製

字幅は F と M から選択できる。

キャップがスケルトンのショートボディ

ブラック(グレー?)、グリーン、ブルー、レッドの4色展開

私は小型の万年筆は好きだが、キャップがスケルトンで、回転スクリュー式というのは、これと カヴェコ くらいしか思い浮かばない。

ある意味貴重品だ。

パイロット ボーテックス / パイロットの携帯型万年筆の進化 その2グリップにラバーを巻いているあたりは、コアな万年筆マニアには敬遠されそう。
(でも、一部の○○マニアより、一般的ユーザーの方がシェアは多い。パイロットは 大人だ。)

私は ラバーグリップは好きではないが、最大の理由は、
仕事中は 胸ポケットに手帳と筆記具を収めるので、ラバーが引っかかって使いづらい事この上ないからであります。

この首軸に巻かれたラバーは、普段はキャップの中に収まっているので、無駄なブレーキとならず、また 劣化も少ない。
 
 
 
この万年筆のペン先とペン芯をあらためて見ていたら、【バーディー】と同じモノである事に気付いた。

絶版となってしまった【バーディー】は進化して生きていたのだ。(←と 勝手に妄想する。)

この価格で、ペン芯に カスタムシリーズと同じ【チップフィルペン芯】が驕られているらしい。
さすがに2重ペン芯構造ではないだろうが。

パイロットのチップフィルペン芯は、インクに染まる(ように見える)。
 
 
 
インクを保持する役割を持つペン芯の素材は、現代ではほとんどが樹脂製いわゆるプラスチック製である。
ペン芯に充分なインクをいかに留めておくか に各社のノウハウが見え隠れする。

パイロットのチップフィルペン芯は、新品の時には白い粉がふいたように見える。
ひとたびインクを通すと、黒い(というより ダークグレーにみえる)ペン芯がインクの色に染まって見える。

まるで 無機質なプラスチックを有機物に変える事に成功したかのようだ。いや ひょっとしてある意味成功しているかもしれない。

このペン芯でパイロットのサラサラのインクを潤沢に保持しつつ、必要な分をペン先に送り出す。
 
 
パイロット ボーテックス / パイロットの携帯型万年筆の進化 その2 
ちなみにボールペンもラインナップしている【ボーテックス】の、万年筆のペン先は スケルトンのキャップを閉じた状態で、クリップの左側(=向かって右側)90度のところに必ず顔の正面を覗かせている。
どれも必ずその位置である。

パイロット コーポレーション。やる事が細かい。

店頭のボーテックス展示専用ボックスに立てられて整然と並んでいるその姿は、ボーテックス自身が与えられた近未来的なデザイン(当時)と相まって、さながら整然と並ぶロボット軍団のようである。
その写真を公開できないのが残念。
 
 
 
ところで 私の知人に、ペリカンのスーベレーンM1000(あえてのブラック。しかも森山スぺシャルのハズである。)を無造作に あくまで一見無造作に 鞄に放り込む強者がいるが、私には到底できそうにない。
彼は、ほとんどの人がボールペンで書く書類に、M1000のペン先はBかBBくらいなのだろう ペン先をひっくり返してのウラ書きでサラサラと書き込んで、キャップにペン先を投げ入れた時の M1000 独特の『カポッ』という音で締めくくる。
愛し方も人それぞれだが、私にはそのような豪快な所作(?)は到底真似できそうにない。

この ボーテックス は、そんな私でも無造作に鞄に放り込める。クリアのアクリル樹脂は丈夫でキズに強い。
ジーンズのポケットにも放り込める 私にとって唯一の万年筆である。

手軽な万年筆というのも良いものだ。

ちなみに、無造作に使えそうな あのサファリは、かなり長い。ジーンズのポケットでは折れそうだ。
いつも サファリ は結構大事に扱ってしまう。
 
 
 
さて、インクフローの良い万年筆が好きな私の所有するボーテックスFニブの1本は、インクフローが渋い。
パイロットの万年筆にはフローの良いものが多い印象だが、これは渋い。
 
 
 
万年筆は、その製造工程やパーツ保護のために、新品の状態では 剥離剤などの油分が残存しています。
これらは、水性の万年筆インクをハジきます。
従って、初めてインクを入れて、使い初めはインクフローが はかなげだったりします。
しかしここで投げ出してはいけません。

むしろ、ペリカンのロイヤルブルーのインクなどで 幾度かの試し書きと洗浄との憂き目にあった万年筆の方が、使い初めから調子が良かったりも。
意外に気付かない 試し書きのささやかな副作用だったりします。

新しい万年筆を買うと、まず入念に洗浄して 水分を乾燥させてからキチンとインクを入れる人もいます。

私はその時間は待てないので、すぐにインクを入れてしまいます。カートリッジなら大抵 帰路で装着。そのまま使い続け、カートリッジを早めに交換。その頃にはインクの出方は安定してきます。
回転吸入式なら少なめに吸入して、使いながら残ったインクを早めに捨ててしまいます。これを何度か繰り返す。
インクで洗い流す派。
 
 
 
FニブしかなかったのでFを選択した。使っているうちにフローは少しだけ上がって行く。
というより、その万年筆本来の固有のインクフローになってゆく。この時点が万年筆のスタートライン。購入直後は本来のパフォーマンスを発揮していない。

アメリカ人は、レジで延々と並んでいても、誰も文句など言わない。
クーポン券など取り出して平気でお喋りしていたりする。
対して、日本人は、レジで待つ事ができない。
キレて大声を出すのは大抵おじさん世代だったりする。
ジャパニーズ コンビニの与えた影響ではないか と。
(アメリカでも都市部ではひょっとすると変わらんかも知れん。ニューヨークには行った事がないので、不明。)

しかしながら、消費者(顧客)というモンスターは、かくもワガママなものかと思う今日この頃。
ヘタをすると、顧客に会社が潰されてしまう。

話しが逸れた。
が、まだ渋い。個体差か?

私が購入した店には、ブラックの万年筆はFニブがこの1本しかなかった。
複数本あったならルーペで検品するのだが、これだけポップなデザインで黒以外の選択肢は考えられなかった。

Fニブを探してもう1本買って試してみるつもり。
Mニブも1本欲しい。

と いえるのもこの価格なら可能なハナシ。

2010年6月 7日 (月)

パイロット バーディー パープル / パイロットの携帯型万年筆の進化 その1

パイロット バーディー パープル / パイロットの携帯型万年筆の進化 その1
パイロットの小型の万年筆 
 
【バーディー】
 
 
もう30年くらいは経つというのに、ステンレスのペン先もボディもピカピカ。
(ステンレスでも品質が良くなければ、経年変化でピンホールのサビが出るものなのです。)

【バーディー】には、アルミボディ版もありましたが、これは ステンレスボディ。 
 

いつでも現役復帰可能。
 
 
特に珍しいモノではありませんが、パープルは持っていなかったので。

最近 見つけて保護しました。

記念撮影は、パイロットの万年筆用カラーインク と一緒に。

販促用の見本だったらしい。
懇意にしていた(←過去形…(涙) 文具店の店主様にいただいたもの。
パープルかバイオレットかは不明だが 保存状態が良く、こちらも問題なく使えます。
 
 
 
 
その文具店の什器にはブルーが1本だけ残っていました。

ブルーは見かける事 多し。ブラックは人気が高く、なかなか見つからない。他には ホワイト、レッドもあった。

…ブルーは持っているしなぁ…

で、今回はスルー。

お会計の時に会計のカウンターの向こうのペンスタンドに、パープルが立てられているのを発見。

自家用か? どうやら売り物ではないらしい。

でも 一応 指名してみる。

二代目の店主様
「ここにあるという事は、何かしらの不具合があったハズで、販売出来るモノではありません。インクが出ないとか、ペン先が曲がっているとか。」


「ここが紫色であるという事だけで、私には価値があるのです。」

店主様
「もし、書けなかったらすみません。それでよろしければ差し上げます。お代は結構です。いろいろと教えていただきましたので。」 
 
 
ステッカーもまだ貼ったままだ。
帰宅後に、自分なりに検品してみたが、一度もインクを通した痕跡すらない。
デッドストックのミント コンディションだった。
 
 
この小型の万年筆のペン先とペン芯を眺めていたら、ある事に気付いた。
【バーディー】の血統は絶えてはいなかったのだ。
(つづく)
 
 
 
ところで 私が、店主様に何を教えたのかは 秘密だ。

2010年6月 1日 (火)

パイロット E300 その2 / トレドがスーベレーンに

パイロット E300 その2 / トレドがスーベレーンに
万年筆の個性と個体差と 手帳とそれを使う私 の幸せな組み合わせができた。

しかし、幸福な時間は長くは続かなかった。

仕事中に、ふと手を見ると 青インク(ブルーブラックですが....)がっ。

ついに 恐れていた事があっっ

胴軸の尻軸部付近に空気取り入れ口があり、そこからインクが漏れ出していた。

この事態を恐れていたので、念のため Yシャツやスーツの胸ポケットには決して挿さなかったので、被害は 手 だけで済んだ。

仕事中の急激な温度変化が40年モノのゴムサックにダメージを与えたか?
仕事中なので、とりあえずロッカーに放り込んだ。

数日後に取り出して、インクが漏れていない事を確認した。
この吸入機構は、インクの吸入量が少ない。出来るだけ多くのインクを吸入しようとしたので、きっと温度が上がってオーバーフローしたのだ。
そう 思いたかった。

再び実践に投入。やっぱりこの組み合わせは良い。さらに気に入ってしまった。

しかし、使い始めると再び尻軸部の空気穴からインクが漏れだした。今度は拭っても拭ってもインクが止まらない。

再びロッカーに数日間放り込んでおいた。自然治癒などあるはずもないのに。

…ゴムサック交換かぁ…
 
 
 
 
ちなみに、まだ続いている私の『国産万年筆選択』シリーズで取り上げている 現行国産万年筆のスタンダードモデルでは、このようなインク漏れは皆無に近い。
万一 カートリッジやコンバータが破損して もしくは挿し込みが甘く そのため接合部から万一インクが漏れても、セーラーとパイロットは首軸と胴軸の接合ネジ部を、O-リング(オーリング)でシールしており、
首軸を下向きにしてネジを弛めさえしなければ、インクは漏れない。
ペン先を上向きにして(←良い子はこの習慣をつけましょう。)ネジを弛めれば、インクは胴軸内に貯まり、駆体の外には漏れない。

プラチナの#3776は、首軸と胴軸の接合部にOリングはないが、カートリッジの基本構造が世界一頑丈に出来ているので、私の知る限り接合部の破損や緩み由来のインク漏れはない。

国産の3大メーカーの万年筆は、安心できるビジネスパートナーなのだね。

私は モンブランは言うに及ばず、ペリカンのスーベレーンですらもその点では信用していない。

回転吸入式はリスクが高い。
インクが ピストンリングから後ろに漏れる可能性と軸の破損が怖い。

・回転吸入式は、インクは胴軸一層で閉じられている。

・カートリッジ式では インクはカートリッジの樹脂と胴軸の二層で閉じられている。
どちらが安全かは明白である。
 
 
 
 
たかが旧い万年筆1本に数日間テンションが下がりっぱなしであった。
気を取り直して、インク漏れが止まった(ようにみえた)E 300を連れて帰る事にした。

実は E300は、毎日 シール付きのビニール袋に入れた上で鞄に入れて持ち歩いていた。ゴムサック式と胴軸の通気孔が怖かったのだ。

帰宅して、ビニール袋を取り出す。

万年筆の浅漬け ブルーブラックインク風味 が完成していた。(涙)
…パイロットのインクの匂いは好きだなぁ。
 
 
 
私は何でもかんでも分解する少年だったが、万年筆は基本的には分解しない。
工業製品は分解を前提に作られているものと、そうでないものがある。
そうでないものは、分解と再度の組み立てでパーツの精度が下がる。たびたび分解すると、パーツが ゆるゆる の 分解グセ がつく。
万年筆やシャープペンシル(パートによっては分解を前提に作られている。)は非常に高い工作精度で作られている。
ベストな状態で使い続けるためには、出荷時の状態がベストな製品をなるべく分解しないで使う事であろう。
 
 
 
私はやむなくパイロット伝統のノブフィラー式の吸入機構部をまっすぐに引っこ抜いた。
インクが少々飛び散った。

本来なら インクを全て抜き、何度か水を吸排水して洗浄して 自然乾燥させてから行うプロセスである。

が、私はこれが大嫌い。この工程を待つのが苦痛だ。

実は インクを潤滑剤代わりにして、吸入機構部は無事に抜けた。使用した旧いゴムを乾燥させると、ロクな事はない。(ひょっとするとゴムサックはまだ破損していないかもしれない。)
首軸の吸入機構部の接合部を覗いてみる。

カートリッジ(シングルスペア=現行カートリッジ)がそのまま入りそうだ。

パイロットのカートリッジはその素材と厚みと形状から、少々の誤差を吸収してくれる。安心度が高い。
一方、パイロットのコンバータ CON-50 と CON-70 はその素材の特性から、一度装着したら決して抜かない方が良い。抜いたら再利用しない方が良い。
(再利用しても大丈夫かもしれんが)

首軸とこの2種のコンバータは一度装着すると、形状誤差と 摩擦で微小なキズができ、2度目 3度目と抜き挿しすると精度を下げる。インク漏れの可能性が高くなる。

お湯に浸けて少しだけ柔らかくしてから装着し、冷水で絞めると良い可能性があるが、上手く密着する保証はない。
私は CON-50と70 は一度抜いたら二度と使わない。個人の自由なので強要はしない。

万年筆の購入時の試筆には私は必ずしも賛成ではないが、試筆されていたものでも欲しければ構わず購入する。ペン先やペン芯にインクが付着している事は私にとっては何の問題でもない。

メーカーからの派遣員さんがパイロットの万年筆の試筆後のペン先の洗浄をしているのを見た事があるが、CON-70 を装着し(重量バランスを考慮すれば当然装着状態で試筆させるべきであろう)、
試筆後に 首軸の洗浄の為にCON-70を抜いて スポイトで洗浄して CON-70を再度装着した。(ように見えた。が、水分を乾燥させてから装着。だったかもしれない。)
いずれにせよ、奥までしっかり装着していないだろうとは思うが、歓迎できる行為ではない。
742以上では、CON-70は装着した状態で販売されている。(ようだ。)  少なくとも、購入希望者には、コンバータを装着するのか 付属させるのか を 問うべきではあるまいか。

CON-20 は外装は金属製だが、接合面がゴムなので、少ない回数なら抜き挿しに許容能力がある。が やはりゴムだけにリスクを負う。
 
 
 
現在は、E 300 はブルーブラックのカートリッジで使っている。インク漏れは今のところ全くない。
しかし、初めて出会って、この手で触れた時の意外な重量感が忘れられない。

・このままカートリッジで使う(←最も安心)

・あの重さに近づけるために軸内に鉛を仕込んで重くする。

・CON-70を使う(←検証していないので、装着可能かどうか不明。カートリッジを外さんとわからん。)

…迷い中。今のカートリッジを使い切るまでガマン。

私は、その万年筆があるがままの姿で使い続けるのが好きなのだ。
 
 
 
記念撮影は、大きさ比較も考慮したが、並べ方が悪いので、判りづらい。(御容赦)

能率手帳ゴールド小型の上に左から
・ペリカンのスーベレーンM400緑縞
・ロットリングのラピッドグラフ初期型
(なんだかんだ言ってもコレ好きなんだね。細字だが顔料インクでまたよし)尻軸のあたりがお気に入り。
スーベレーンの尻軸も好き。

・パイロット E 300
(意外に大振り。ちなみに、軸内のスペースに CON-70 が余裕で入る。あとは形状の確認のみ。)

最高の組み合わせが出来たが、ロットリングの旧ラピとの組み合わせも最高だ。
細字だが、顔料インクで視認性も抜群。

問題なのは、私がE 300に心酔していると、すぐにインクを固めてストライキを起こす。
洗浄して休ませるとピストンリングの劣化が心配。
こいつは一度使うと使い続けなければならないジレンマ。

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