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2010年6月 1日 (火)

パイロット E300 その2 / トレドがスーベレーンに

パイロット E300 その2 / トレドがスーベレーンに
万年筆の個性と個体差と 手帳とそれを使う私 の幸せな組み合わせができた。

しかし、幸福な時間は長くは続かなかった。

仕事中に、ふと手を見ると 青インク(ブルーブラックですが....)がっ。

ついに 恐れていた事があっっ

胴軸の尻軸部付近に空気取り入れ口があり、そこからインクが漏れ出していた。

この事態を恐れていたので、念のため Yシャツやスーツの胸ポケットには決して挿さなかったので、被害は 手 だけで済んだ。

仕事中の急激な温度変化が40年モノのゴムサックにダメージを与えたか?
仕事中なので、とりあえずロッカーに放り込んだ。

数日後に取り出して、インクが漏れていない事を確認した。
この吸入機構は、インクの吸入量が少ない。出来るだけ多くのインクを吸入しようとしたので、きっと温度が上がってオーバーフローしたのだ。
そう 思いたかった。

再び実践に投入。やっぱりこの組み合わせは良い。さらに気に入ってしまった。

しかし、使い始めると再び尻軸部の空気穴からインクが漏れだした。今度は拭っても拭ってもインクが止まらない。

再びロッカーに数日間放り込んでおいた。自然治癒などあるはずもないのに。

…ゴムサック交換かぁ…
 
 
 
 
ちなみに、まだ続いている私の『国産万年筆選択』シリーズで取り上げている 現行国産万年筆のスタンダードモデルでは、このようなインク漏れは皆無に近い。
万一 カートリッジやコンバータが破損して もしくは挿し込みが甘く そのため接合部から万一インクが漏れても、セーラーとパイロットは首軸と胴軸の接合ネジ部を、O-リング(オーリング)でシールしており、
首軸を下向きにしてネジを弛めさえしなければ、インクは漏れない。
ペン先を上向きにして(←良い子はこの習慣をつけましょう。)ネジを弛めれば、インクは胴軸内に貯まり、駆体の外には漏れない。

プラチナの#3776は、首軸と胴軸の接合部にOリングはないが、カートリッジの基本構造が世界一頑丈に出来ているので、私の知る限り接合部の破損や緩み由来のインク漏れはない。

国産の3大メーカーの万年筆は、安心できるビジネスパートナーなのだね。

私は モンブランは言うに及ばず、ペリカンのスーベレーンですらもその点では信用していない。

回転吸入式はリスクが高い。
インクが ピストンリングから後ろに漏れる可能性と軸の破損が怖い。

・回転吸入式は、インクは胴軸一層で閉じられている。

・カートリッジ式では インクはカートリッジの樹脂と胴軸の二層で閉じられている。
どちらが安全かは明白である。
 
 
 
 
たかが旧い万年筆1本に数日間テンションが下がりっぱなしであった。
気を取り直して、インク漏れが止まった(ようにみえた)E 300を連れて帰る事にした。

実は E300は、毎日 シール付きのビニール袋に入れた上で鞄に入れて持ち歩いていた。ゴムサック式と胴軸の通気孔が怖かったのだ。

帰宅して、ビニール袋を取り出す。

万年筆の浅漬け ブルーブラックインク風味 が完成していた。(涙)
…パイロットのインクの匂いは好きだなぁ。
 
 
 
私は何でもかんでも分解する少年だったが、万年筆は基本的には分解しない。
工業製品は分解を前提に作られているものと、そうでないものがある。
そうでないものは、分解と再度の組み立てでパーツの精度が下がる。たびたび分解すると、パーツが ゆるゆる の 分解グセ がつく。
万年筆やシャープペンシル(パートによっては分解を前提に作られている。)は非常に高い工作精度で作られている。
ベストな状態で使い続けるためには、出荷時の状態がベストな製品をなるべく分解しないで使う事であろう。
 
 
 
私はやむなくパイロット伝統のノブフィラー式の吸入機構部をまっすぐに引っこ抜いた。
インクが少々飛び散った。

本来なら インクを全て抜き、何度か水を吸排水して洗浄して 自然乾燥させてから行うプロセスである。

が、私はこれが大嫌い。この工程を待つのが苦痛だ。

実は インクを潤滑剤代わりにして、吸入機構部は無事に抜けた。使用した旧いゴムを乾燥させると、ロクな事はない。(ひょっとするとゴムサックはまだ破損していないかもしれない。)
首軸の吸入機構部の接合部を覗いてみる。

カートリッジ(シングルスペア=現行カートリッジ)がそのまま入りそうだ。

パイロットのカートリッジはその素材と厚みと形状から、少々の誤差を吸収してくれる。安心度が高い。
一方、パイロットのコンバータ CON-50 と CON-70 はその素材の特性から、一度装着したら決して抜かない方が良い。抜いたら再利用しない方が良い。
(再利用しても大丈夫かもしれんが)

首軸とこの2種のコンバータは一度装着すると、形状誤差と 摩擦で微小なキズができ、2度目 3度目と抜き挿しすると精度を下げる。インク漏れの可能性が高くなる。

お湯に浸けて少しだけ柔らかくしてから装着し、冷水で絞めると良い可能性があるが、上手く密着する保証はない。
私は CON-50と70 は一度抜いたら二度と使わない。個人の自由なので強要はしない。

万年筆の購入時の試筆には私は必ずしも賛成ではないが、試筆されていたものでも欲しければ構わず購入する。ペン先やペン芯にインクが付着している事は私にとっては何の問題でもない。

メーカーからの派遣員さんがパイロットの万年筆の試筆後のペン先の洗浄をしているのを見た事があるが、CON-70 を装着し(重量バランスを考慮すれば当然装着状態で試筆させるべきであろう)、
試筆後に 首軸の洗浄の為にCON-70を抜いて スポイトで洗浄して CON-70を再度装着した。(ように見えた。が、水分を乾燥させてから装着。だったかもしれない。)
いずれにせよ、奥までしっかり装着していないだろうとは思うが、歓迎できる行為ではない。
742以上では、CON-70は装着した状態で販売されている。(ようだ。)  少なくとも、購入希望者には、コンバータを装着するのか 付属させるのか を 問うべきではあるまいか。

CON-20 は外装は金属製だが、接合面がゴムなので、少ない回数なら抜き挿しに許容能力がある。が やはりゴムだけにリスクを負う。
 
 
 
現在は、E 300 はブルーブラックのカートリッジで使っている。インク漏れは今のところ全くない。
しかし、初めて出会って、この手で触れた時の意外な重量感が忘れられない。

・このままカートリッジで使う(←最も安心)

・あの重さに近づけるために軸内に鉛を仕込んで重くする。

・CON-70を使う(←検証していないので、装着可能かどうか不明。カートリッジを外さんとわからん。)

…迷い中。今のカートリッジを使い切るまでガマン。

私は、その万年筆があるがままの姿で使い続けるのが好きなのだ。
 
 
 
記念撮影は、大きさ比較も考慮したが、並べ方が悪いので、判りづらい。(御容赦)

能率手帳ゴールド小型の上に左から
・ペリカンのスーベレーンM400緑縞
・ロットリングのラピッドグラフ初期型
(なんだかんだ言ってもコレ好きなんだね。細字だが顔料インクでまたよし)尻軸のあたりがお気に入り。
スーベレーンの尻軸も好き。

・パイロット E 300
(意外に大振り。ちなみに、軸内のスペースに CON-70 が余裕で入る。あとは形状の確認のみ。)

最高の組み合わせが出来たが、ロットリングの旧ラピとの組み合わせも最高だ。
細字だが、顔料インクで視認性も抜群。

問題なのは、私がE 300に心酔していると、すぐにインクを固めてストライキを起こす。
洗浄して休ませるとピストンリングの劣化が心配。
こいつは一度使うと使い続けなければならないジレンマ。

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コメント

「トレドがスーベレーンに」はどこに……?
 ゴムサックの劣化は避けられないらしく、シリコーンゴム製で市販されないかとつねづね思っています。

>魚眼さん
ナイスなツッコミ ありがとうございます。

市販品で手軽に入手できると良いですね。

現行品のゴムサック式は国内ではパイロットくらいしか私には思い浮かびません。
ゴムサック式のニーズが右肩上がりになるとは考えにくいです。
パイロット社がシリコーンゴムに変える以外には、国外製しかないですよね。

修理用パーツとしての国産品小ロットの存在はあるかもしれない と思っています。

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