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2010年5月12日 (水)

SCRIPT の考察と定義(と妄想) / 万年筆の スクリプト というペン先

パイロットの旧い万年筆のペン先に SCRIPT というペン先がある。

その意味するところが明確ではない。
現行品のペン種には存在しない。
 
 
 
 SCRIPT の考察と定義(と妄想) / 万年筆の スクリプト というペン先
写真は1960年代後半から1970年代前半あたりに存在したと思われる PILOT の万年筆 E300
SCRIPTニブ付きであります。

SCRIPT の考察と定義(と妄想) / 万年筆の スクリプト というペン先横顔は「ELITE」の血統。
(男性向けだけでなく、女性向けのショートボディのモデルにまで同時期にSCRIPTニブは多数存在した。)

以下は私の勝手な推測。

結論
・ポスティング POSTING は 主に帳簿用途の硬筆ニブ 『極細』
・スクリプト SCRIPT は 一般筆記用硬筆ニブで 『細字』、
・マニフォルド MANIFOLD は カーボン複写紙に使用可能の超硬筆の 『中字』
※そしてあくまでこの分類はパイロットの万年筆にのみ適用される。
 
 
 
 
以下 考察(というより妄想。こんな妄想も暫く私を楽しませてくれる。)

・【SCRIPT】は 筆記 を意味する。
スクリプト体 なら活字体に対する 筆記体 の事ですね。

ペリカンのスーベレーンM800をベストに選出したあの雑誌は【SCRIPTUM】(←『筆記具』という意味ではないだろうか。)

このペン先は非常に硬く出来ている。
(エリートの血統には 硬めのペン先が多いが....。)

近い種類と思われるニブに MANIFOLDニブ がある。
MANIFOLD ニブは カーボン複写紙用の超硬筆ニブ。 といわれていますが、ここにも少々の疑問が。

MANIFOLD は、名詞なら本来は別の意味を持ち、【(カーボン紙で)複写する】という意味を持たせるなら動詞のハズなので、ニブの刻印として正しいかどうかが疑問。和製英語なのか?

参照の辞書は、時代を考慮して '73年改訂版のモノ。これより旧い辞書があれば良いのだが、身近にはない。
(私はネイティブの語感を持っていないので、ここはネイティブの知人に確認が必要だ。)

SCRIPTニブ で 実際に書いてみると、特別に 【筆記体用】 といえる感じではない。。。
 
 
 
 
'70年頃には「キーパンチャー」という職業が確立していた。

活字で書類を作成する仕事だったらしい。
その機械は子供には見上げるような
アップライトピアノを巨大にしたような(パイプオルガンほど大きくはない)機械でありました。
重厚で荘厳な黒い鉄製の大きな機械。
はじめて見た時 その存在に圧倒された。

英文タイプライターは基本的に 26文字+α で全て表現出来る。
(現在のPCのキーボードの非効率な QWERTY配列 は、英文タイプライターの配列の名残りである事はみなさんご存知の事でしょう。)

ゆえに小型化が可能。

対して ひらがな、カタカナと漢字を使う日本語タイプライターは小型化できずに 超巨大でありました。

とても一般家庭に普及するシロモノではない。

しかしパイロット社は、60〜70年代初頭にあまりにも早く、いづれ活字文化がやって来て、手書き文化は衰退する……と考えたのでは。

そして 筆記用 という意味の SCRIPT を選んだのではないだろうか。
(MANIFOLD は 多用途 という意味に取ることができる。一般筆記とカーボン複写用との【多用途】。
さすがに 細字 では心許ない。よって 中字 の設定)
 
 
SCRIPT の考察と定義(と妄想) / 万年筆の スクリプト というペン先 
写真はパイロットのE300と同時代の消しゴム。
タイプ用 520 である。
並べてみると 非常に良く似合う。
キーパンチャーの機械の繰り出す活字は油性インクのような気もする。カーボンなら消えるでしょうが。
『タイプ用』の意味するものが同じかどうかはわからないですが。日本語タイプライター用?

『ひのでむかいどり』ブランド
田口ゴム工業所謹製。
プラスチック消しゴムが普及する以前のもの。
練りゴムと書いてある。デッサン用の練り消しゴムに似て柔らかい材質。

(天然ゴム系消ゴムのトップブランドの田口ゴム工業所は過日 消しゴム事業から撤退した。時代は移り変わって行きます。
一方、最近 元気の良い大手メーカーから、天然ゴム系消ゴムが多くリリースされている。復権の兆しあり。
時代は巡って来るのか。)

ペン先をルーペで見比べているうちに、このE300の SCRIPTニブ の表情に惚れ込んでしまった。
現行品の一分の隙もない艶やかな顔に対して、表情がある。
刻印の深さも味わい深い。
 
 
 
 
 
京橋にいけば全てわかるかと思ったが、しかし 復活した フォルカン の綴りや語源ですらハッキリしないらしい。

1930年頃には特殊ペン先を作り上げたというさすがのパイロットも、過去の資料が全て残っているわけではないらしい。
京橋の展示資料(実際には拝見していないが....)の少なくとも一部は、一旦放出し 後年になって文具店から回収したモノ達であるらしい。

'60年代後半頃から現在に至るまで ペン先に製造年月を刻印するパイロットは、世界的にみても良心的な企業かもしれない。
 
 
 
E300 は、ベストな使用環境を見つけた。
これはまた別の稿に。

スクリプトを調べて徘徊していたら、1本のニブが目に焼き付いて離れない。
それは、プラチナのスクリプトニブだ。

これは 細字 ではない。。。

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コメント

 タイプ用といえば砂消しと思っていましたが、練り消しとは存じませんでした。
消えるのかな?

手持ちの辞書(1973第1版)ではMANIFOLDは、形容詞で「多種の」、名詞で「写し、コピー」でした。

>魚眼さん

記念撮影が終わったので、実際に消せるかどうか試してみるつもりです。
ただ、当時のインクリボン等々が入手出来るかどうか。
検証したらエントリします。(←いつの事やら...)
赤いオリベッティ 憧れていましたが、ついにこの手にする事はなかったです。

本題から逸れる(←いつもの事ですが)ので避けましたが、
POST → POSTING
MANIFOLD → MANIFOLDING は長すぎるのでニブに納まらない....とかも考えたりして。
MANIFOLD は、名詞でコピーだったのですね。
私の辞書は、いつも肝心なところで今ひとつだったりします。
動詞の例文が MANIFOLDED だったりしました。

しかしながら、頂き物の辞書なので大切に使わせていただいております。

お手持ちの辞書で調べて下さり ありがとうございました。
いつも勉強になります。m(_ _)m

 貴重な品物を試用するのはもったいない気もしますね。
それで、そのタイプ用練りゴムは印字された字ではなく活字を掃除するためなのではないかという考えが浮かびました。
はんこの印面を掃除するような。

>魚眼さん
エクセレントっ。 あぁそうかもしれない。と 私も思いました。練り消しでタイプの文字は消えんだろ。クリーニング用途の方が…
ふと フィルム状のパッケージに印刷してある説明文を読み返してみました。
【…軽く何偏も叩いて消して…】とあります。

説明文がある事自体に、普及率の低さが見え隠れしたり。

「消えた規格 【520】」とか「練り消ゴムの知られざる実力」という記事をあらためて書かねばならないかも。です。

>【…軽く何偏も叩いて消して…】とあります。

ということはやはり字を消すためでしょうか。
インクを溶解する何かが含まれているとか。

>魚眼さん
なるほど。 さすが 深いですね。何かが練り込んであるかも。と。
さらに あともう一歩 と探究されてゆく姿勢には感服致します。

今では『あり得ない』事をいろいろとやっていたかも…な時代ですね。(ある意味、今の方があり得ない事をやっているのか?)

これはやはり開封して確かめずにはおれません。
(貴重品ですが、これらはまだ在庫がありますので安心です。)
あと、当時の使用状況について、入手元への取材も敢行予定です。

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